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自然があって環境がすごくいいので、それを子どもに体験させたくて一緒に行くようになりました[オーディエンス]
フジロックは1999年に現在の苗場スキー場に場所を移してから、年々子連れの参加者が増えているように思える。しかし同時に、子どもを抱えているが故にフジロックに参加しにくいという声も耳にする。今回紹介する英教さん(44歳)は2000年からほぼ毎年、4歳〜小学生の子どもを連れてフジロックに参加している。そんな『子連れフジロッカー』ならではの視点で、これまでのフジロック、そして今後のフジロックに対していろいろ語ってもらった。

まず最初に、英教さんがフジロックに参加したきっかけを聞いた。


「初めてフジロックに参加したのは、1998年の2回目からですね。1回目にもすごく行きたかったんですけど、初めてのことだったので躊躇して行かなかったんです。2回目のときも迷ったんですけど、結局ひとりで行ってみたらすごく楽しくて。これは来年は仲間たちと一緒に行きたいなぁと思って、1999年の苗場には7〜8人で行ったんですよ」

そして2000年、初めて子どもをフジロックに連れていった。

「1999年は苗場に移って最初の年でしたけど、かなり楽しかったですね。山や川があって、環境がすごくいいので、それを子どもに体験させたいと思って、2000年から一緒に行くようになりました。僕は子どもが3人いるんだけど、最初に行ったのは長男が4歳のときで、ずっと子どもの世話をしていてほとんどライブは観れなかったですね(笑)」

子どもはフジロックをどのように感じているのだろうか。

「音楽をやっているところだ、というのはわかってるみたいですが、まだそこには興味がないみたいですね。だから自然の中で遊ぶことを楽しんでるようです。昔はGREEN STAGEの後ろにタープを張って基地を作って、そこで僕の仲間が子どもたちと遊んでくれたりして、いつも楽しそうでしたね」

しかし2005年からタープの使用が禁止されたことにより、事情が変わった。

「一昨年は子どもを2人連れて行ったんですけど、雨が続いたんですよね。晴れていればいいけど、雨が降ると子どもは行き場がなくなっちゃうんです。RED MARQUEEで雨宿りしてたら、ちょうど轟音系のアーティストがライブをやっていて、子どもたちが耳を押さえ始めてね(笑)。これはちょっとつらかったですね」

子ども連れということもあり、宿泊に関してもいろいろ工夫をしている。

「毎年前夜祭含め4日間参加するんですが、木曜だけキャンプをするんです。以前は金〜土曜にキャンプをしたこともあったんですが、朝まで音が鳴っていてうるさくて眠れなかったんですよ(笑)。なので深夜0時前後にライブが終わる木曜だけキャンプをして、金曜からは近くにある会社の保養所に泊まってます」

毎年前夜祭から参加している英教さん。会社はその期間の休みを許可してくれるような環境なのだろうか。

「毎年その時期は、夏休みを1週間取るようにしてます。幸い休みが取れる環境で、最近は木曜から休みを取って、月曜に苗場から戻るというスケジュールですね。以前、日曜にライブが終わってから帰ったことがあったけど、家に着いたら朝になっちゃって、とても仕事になりませんでしたよ(笑)。それから無理はやめようと思ったんです」

フジロック以外にも、サマソニやROCK IN JAPAN FESTIVAL、朝霧JAMなどに参加経験を持つ英教さん。他のフェスにも子どもを連れて行くという。

「サマソニは連れていかないけど、ジャパンフェスは一緒に行ったことがあります。あそこは公園だから、子どもたちにすれば楽しいんですよね。朝霧にも一緒に行くんですけど、ステージのすぐそばに子どもが遊べる場所があるんで、その近くで自分はライブを観ることができるんですよ。フジもそういう環境だといいんですけどね」

そんな『子連れフジロッカー』の目線から、今のフジロックに対して望むことを聞いた。

「仕方ないこととはいえ、やはりタープの使用禁止がつらいですね。なので、その代わりになるような巨大なテントみたいなものを作ってくれると嬉しいです。KIDS LANDの延長で、子ども連れしか入れないような、ちょっと日除けになる屋根が会場内に数カ所あるだけで違うと思います。実はこのあいだ、アメリカのコーチェラフェスに行ったんですけど、あそこは砂漠の中で日差しが強いということもあって、ところどころにステージが入ってしまうくらい巨大なテントがあるんですよ。だからORANGE COURTやFIELD OF HEAVENにしても、巨大なテントがあれば雨でもいいのになぁと思いますね。ジャパンフェスにも行ったことがあるけど、ステージの後ろのほうにそういうテントがあるんですよ。だから絶対に作れないわけじゃないですよね」

KIDS LANDの話題が出たが、これについても思うことがあるという。

「子どもたちは遊んだりしてますけど、あそこはもっと小さな子向けですよね。あれ以上広くするのは難しいと思うけど、もっと広いといいかなぁという気もします。実は子どもが一番喜ぶのは、ドラゴンドラの頂上に行ったときなんですよ。天気が良いと最高ですよね。そういう意味では、ああいう感じの場所がもう少し増えるといいかなぁ」

また父親目線とは別に、英教さん個人の要望も聞いてみた。

「OASISが全体のキャパに対して狭すぎですね。店のレベルもかなり落ちている気がします。忙しいからというのもあるだろうけど、年々味が落ちてたり、盛りつけが悪くなってる常連店もありますしね。最初の頃は『500円でこれは美味い!』という感動もあったけど、だんだんと慣れてきたんでしょうかね。中には『去年あんなにひどかったのに、今年もまた出店してる!』という店もありますよね。一度、全部のお店をランキング制度にして、毎年入れ替わるようにしたらいいんじゃないかなぁ。人が並んでない店は明らかにわかるし、売り上げでも一目瞭然でしょう。それはぜひやってほしいですね」

逆に、ここは飛び抜けてよくなったと感じるところはどこだろう。

「道とか導線はだいぶ広くなって、整備されましたよね。1999年なんて、WHITE STAGEに行くまでの道が獣道みたいだったじゃないですか(笑)。あの進化はすごいですよ。それとORANGE COURTができて、ロックとは違ったジャズ寄りのアーティストも増えたので、あれは嬉しいですね」

1998年の第2回目から毎年参加している英教さん。フジロックのどこが彼を惹きつけるのだろう。

「メンツがショボいとか文句を言っていても、毎年終わってみると楽しい印象しかないんです。そこはよく日高さんが言ってる『メンツではなく、周りから攻める』みたいなことが反映されているのかなぁと感じてます」

しかし、メンツの充実が今後のフジロックを左右するとも考えている。

「新規のお客さんを増やすんだったら、やはりメンツが充実してないとこの先厳しいと思いますよ。メインで誰が来るかというのも、フェスの顔になるわけだから大事ですしね。個人的にはそういう大物はもちろん、昔から活躍している日本のバンドをフジで観ることができるのが嬉しいなぁ。今年ならセンチメンタル・シティ・ロマンスや日野皓正、去年でいうとフィッシュマンズや加藤登紀子。加藤登紀子は僕も初めて観たけど、若い子が意外と多かったし、今後海外から大物が呼べないんだったら、そういうところに力を入れてほしいかなぁと思います」

そんなフジロックが他のフェスとは徹底的に違うところ。彼はこう考えている。

「やっぱり自然の中でやってるところですね。山や川があって、そこがぜんぜん違う。だから行きたくなるんですよ。それがなかったら、普通のフェスですよね。夜暗くなると、ステージの照明だけになって、周りには山がある。そんな環境で大好きな音楽を聴くというのは、とても感動的ですよ」

フジロックに子どもを連れて行くことを躊躇している人は、何歳くらいから連れて行けばいいのか迷っているかもしれない。4歳の子を連れて行った英教さんは、おむつが取れるくらいからがいいのではと言う。

「小さい子をだっこしてるお母さんをよく会場で見かけるけど、あれは大変だろうなぁと思いますよ。だからといって、家に置いていくわけにはいかないから連れてきたんでしょうけどね。やっぱり小学校に上がるくらいだと親も楽だし、自分の名前も言えないと、迷子になったときに困るじゃないですか。名前や携帯番号を理解できる年齢だといいですよね。うちは2000年に4歳だった長男を連れて行って、小学4年生くらいまでは一緒に行ってました。次男は今小学2年生で、今年は一緒に行こうかなぁと思ってます。小学生まではチケット代がかかりませんからね。お金がかかったら連れて行きませんよ(笑)。まぁ大きくなれば放っておいても大丈夫というのもあるし、反抗期で親と一緒に行きたがらなくなるでしょうけどね」

最後に子連れフジロッカーならではの、『これを持って行くと便利』というグッズを聞いた。

「子どもの年齢にもよるけど、退屈させない遊び道具は必要ですよね。晴れていれば水鉄砲とかはいいですよ。前はそういう道具をくさん持って行きました。それ以外だと、とりあえずゲームボーイを渡しておくといいですよね、子どもは音楽よりもそっちに集中するし(笑)」

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